<山形県最上町に行って来ました!>
2022年10月29~30日、ミュージカルユニット福結(ふくむすび)fukumusubi.cyouの面々と山形県最上町に行って来ました。おんぷ音楽館のブログをご覧下さい。
写真にある様に、この町には分水嶺があります。普通、分水嶺は山の中にあると思いきや、町の中にあるのが驚き。孫達やそのお友達は少し上の方で葉っぱを流しては、興奮気味に追いかけて、日本海、太平洋のどちらに流れるか、食い入る様に見ていました。
近くには芭蕉が泊まった重要文化財「封人の家」が。
「蚤虱(のみしらみ)馬の尿(ばり)する枕もと」で有名な一句は此処で生まれたそうです。豪雪地帯では人も馬も同じ屋根の下で暮らしていたのですね。囲炉裏の火を囲みながら語られるこの土地の暮らしには聞き入ってしまいます。囲炉裏の煙が、この古い木の家を何百年も虫から守っているのだそうです。
少し離れた前森高原は広々として気持ちの良い所で馬もいます。此処には南極大陸をはじめ単独で横断を果たした冒険家の大場満郎さんがいらして、お話を聞かせて頂きました。
ホッキョクグマに襲われた時、爪でズタズタにされたテントも展示してあってかなりリアル!! そんな死と隣り合わせの経験された屈強な方なのですが、とても優しくて今は子供達に野菜の収穫体験をさせて下さっています。公演が終わってからそこに行ったのですが、大根、里芋、沢山掘らせて頂いて、孫世代だけでなく三世代で楽しみました。
空は広く、自然に恵まれ、あちこちに温泉が湧き、新鮮な野菜や果物が豊富、何と言っても親切でやさしい方が多いんです。これは駅ピアノ公演の際に私が話した事なのですが、以前、山仲間とこの町を登山で訪ねた事があるのです。私達が歩いていると、見知らぬ中学生位の学生さん達がニコニコして「おはようございます!」って声を掛けてくれました。勿論こちらも同じ様に大きな声で返したのですが皆、感激して「これは土地柄というのもあるのだけれど、もはや都会ではなかなか出来ない事なのよね・・・」と話しました。
挨拶は本来当たり前の事かもしれません。でもそんな大切な事を思い出させてくれる、日本の原風景が残っているふるさとの様な町、それが最上町なのかもしれません。
2022年11月 岡本由利子