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 日々雑感
   

2002年
高速道路

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2002-12-06 (Fri)

 今やTVをつければ「七人の侍」だのその分裂だの、高速道路建設推進派や慎重派の話題が沸騰している。
これは自分の経験した事で、いつか書いてみたいと思っていた事なのだけれど、丁度今がそのタイミングのようなので書いてみる。

 数年前のこと、私はある友人とリュックを背負ってオーストリーに行った。まるで学生スタイルだけど、往復チケットだけがセットで、後は自分達で動く個人旅行なのでそうなった。

 主に鉄道を使ったが、その友人の、芸術家の男友達が田舎に住んでいて、車を借りて来てくれた。そして次の目的地まで運転してくれると言う。ありがたいと乗り込んだものの、彼もあまり周辺の地理には明るくないのでと、ナビゲーターを頼まれた。方向音痴気味の私だが、外国は日本より道路標識がわかりやすいと聞いていたので、まあ引き受けた。

 一般道路から順調に通るべき町を通過し、次に高速道路に入る予定だった。ところが、いつまでたってもそれらしきものが見えて来ない。まだかまだかと言っているうちに、地図で私達はとんでもない方角に進んでいる事がわかった。やっとパーキングエリアを見つけ、近くにいたオーストリー人に、どうやって戻ったらいいかを地図を見せて尋ねると、彼はニコッと笑い、「本当は駄目なんだよ、ここでUターンは。でもそれが一番早い!」と言った。それから猛スピードでやって来る車の間隙をついて、何故か分離帯もなかったので反対車線にのる訳だが・・・

 言っている意味がおわかりだろうか?つまり我々は何も気がつかずに「高速道路」にのっていたのだ。日本にいたら、「高速道路」といえば、一般道より高い位置にある東名高速のようなものを想像するし、当然のように料金所がまず現れると思っている。そうじゃなくて、高速道路は単純に「高速で走る」道路なのだ!

 オーストリーはそんなに広い国ではない。車もそんなにあふれる程走っていないし古い車が多かった。工業がものすごく盛んでトラックがあふれているという感じもない。田舎に行けば畑が続いているけれど、誰かが地元の為に引き込んだものすごくりっぱな道があるなんて事もない。洗練された感じというより素朴で、けれど自然が豊かで古い建物を大切にし、何より音楽があふれている、私のとても好きな国。

 故郷に行って来ようにも、日本では高速道路の為の料金を往復とられるのだ。これが本当の豊かさなのかしら?でも何だかみんなそうだから当たり前になっている。でも、今日、石原大臣が話していた。これからは料金を取らない高速道路が出て来るだろうって。やっとそんな話も出てきたんですね。

 

 



 
 

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