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 日々雑感
   

2006年
時事問題

■ ご無沙汰
2006-04-02 (Sun)


■ 時事問題
2006-05-12 (Fri)


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2006-05-12 (Fri)

 この所、竹島問題がTVで盛んに取り上げられていた。「ドクト」という韓国側の呼び名も、前回にこの問題がクローズアップされて時、初めて知った。ずっとずっと長い間、お互いに自分の領土だと主張して決着がつかない。私のこのニュースについての知識は、今の所テレビからだけだが、この問題の解決のあまりの難しさに、時のおエライ方が、「あの島をいっそ爆破出来ないか?」とまで発言したそうだ。島は日比谷公園位の大きさだとか。

 うーん、それにしても、珍しくきっぱりと日本が「あの領土は間違いなく日本のものである。」と主張し続けて来ているわりには、何故あの島にどんどん韓国の施設が建てられ、国旗が堂々と掲げられているのだろう?とにかくも実力行使で「我々のものなのだ。」という既成事実を積み上げて行くと、世の中結局そっちが通るという事?

 やはり懸案事項というか、決着の着かない微妙な問題は、両国間でより慎重に検討して取り組むべき事、どちらかが先制攻撃を仕掛けて自分のものだと主張するのはおかしい、という意見が一方で出て来る。単純に私など、それはもっともな話だと思ってしまう。逆のシーン、もしそこに上空からの撮影で日本の施設や国旗が映っていたとしても、これもやはりフェアじゃない。
 そう言っておきながら、そんな発想自体、きれい事に過ぎないのかもしれないとも思う。
 領土問題は、それ自身戦争と直結するシビアな問題だからだ。

 私のような年代(今50代半ばの世代)にいる人間からすると、こういう問題については何とも不思議な感覚に襲われる。今もし、韓国の、私よりはるか年上の戦争経験者に、「そういう先制攻撃をさんざん仕掛けて、人の領土に日の丸を掲げて来たのは日本人ではないか。」と言われると、この話は呪縛のように、ものの言えぬ領域(タブー)になってしまうのだ。当時の日本の国民の多くが、実は恐らく戦争など望んでいなかったにせよ、国中が巻き込まれ戦争をやって来た。侵攻を繰り返し、多くの人がその犠牲となり、遂には敗戦国となった事実だけがある。「戦争を二度としてはならない。」その事だけは、はっきりと教えられて来た。ただ私達世代は戦後派というより戦無派である。10才以上離れた兄姉が、小さい頃、空を飛ぶ戦闘機を見たとか、空襲警報の話をしてもその片鱗すら知らない。すべては実体験ではなく、頭の中でそういう悲惨な歴史を感じ取って平和を願っている。幸いにもここまで日本が国中の戦争に巻き込まれる事もなく、高度経済成長と翳りの中で半世紀が過ぎた。

 ただ、この竹島問題が起きた時、一つ、大学時代の事で思い出した事がある。私は史学科にいたのだが、当時では珍しく朝鮮半島の歴史を勉強していた友人が、「日本では朝鮮半島の歴史について、随分教科書で欠落させてしまっている、事実をきちんと伝えていない事が多いのよね。」と真剣に話していた事だ。当時は、まだ韓国も北朝鮮も中国も、はるか遠く閉ざされた国に感じていた。最も地理的に近いこれらの国々が、当時では台湾を除いて非常に遠い国に思えたし、中国の人に一生のうちで出会う事など、想像も出来なかった。
 「あの頃まだ習う人も少なかったハングルを続けていたら今頃はね・・・」と彼女が苦笑する程、最近では韓流ブームやワールドカップや野球などで韓国は身近な国になった。

 ただ、どうだろう。しばしば韓国や中国の日本に関するニュースが伝わる時、「まあよくも言ってくれるよ。」という程の主張の激しさ。日本が教科書で省いてしまったり、触れなかったり、あるいは国民性もあると思うのだが、いささか、のほほんとしている間に、海の向こうでは着々と反日教育が行われ、その教育を受けた世代が育って来ているというのか。
 それに対し、日本人は意見を言うべき時に言えているのだろうか?うしろめたさを引きずって無言になり、あたりさわりなくやり過ごす(場合によってはいい方法かもしれないが)
事しか出来ないのだろうか?

 ただ、そこで気をつけたいのは、それらの国々だって、もはや私達世代のような戦争を知らない世代以後になって行く訳で、反日意識ばかりを持っても今後の為にもならない。
 日本人も、もっと相手を知るべきだろうし、同時に隣国の国々の人達も、あまりに先入観を持って日本人を見ないで欲しいと思う。大事なのは、過去にそういう悲惨な歴史があった事を次世代に伝える事と、だからこそ二度と戦争を起こしてはいけないという事だから。

 今回は何でこんな難しい問題に取り組んじゃったのかな?
 いや、最近?と感じる事が増えて。私は東京に住んでいるのだけれど、電車の中でも結構中国語や韓国語を聞く機会が増えている。行楽地に行った時、そこは中国人のツアーで中国語が飛び交っていた。TVでどなたかが喋っていたのだけど、対馬には移住者の村が出来つつあるとか。その昔バブルの頃、新宿を通ると外国人労働者と思しき人達が大勢いて、ある種異様な雰囲気があったが、その人達の顔立ちは、日本人とは明らかに違っていた。
 ところが今は日本人かと思っていると、突然隣で中国語や韓国語が話されたりしている。
 日本での観光を楽しんでいる姿と、一方で目を吊り上げて日本を攻撃する姿と・・・何が本当で、何が本音か私にはまだわからない。

 

 



 
 

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