2004-10-30
(Sat)
新潟の山間部に大地震が起き、親子三人の乗った車が土砂に巻き込まれてしまった。その救出の模様はTVで繰り返し放送されているが、特にLIVEでその様子を見てしまった者には、本当に衝撃が大きかった。正直、あの車の、土砂に押しつぶされてしまっている状況を見たら、誰しも絶望的にならざるを得ない。あんな大きな岩の向こう側で幼い命が助けを呼んでいたなんて・・・けれど、今回話題になった、ハイパーレスキュー隊は、その命を死の淵から救い出した。
何と言っても優太君を助け出した時、隊員が彼を立て抱きにしていたのが驚きで、「そんなに元気なの?!」と、思った位だ。後で聞けば、岩と車の間に空間が出来ていたそうで、致命傷になるような大怪我を負っていなかった事や、車がすっぽり埋まってしまって、それが外気の寒さを防いだとかの、幸運が幾つも重なったらしい。
続いて、この感じならばきっとお母さんが子供達を守っていたに違いない、聞き違えたのかもしれないが、「確か女の人の声がする。」という報道があったように思ったので、もしかしたら、次々と一家が助け出されるかもしれない、という淡い期待はその後打ち砕かれてしまった。
けれど、自分達でさえ、二次災害に巻き込まれるかもしれないのに、命を救う為に寝る間もおしんで人を助けようとしている人達がいる一方で、また対照的な事件が起きた。
イラクで人質になった若者は、人の命を命とも思わないテログループによって、どうも殺されてしまったらしいとの報道である。(30日昼)私は、この新潟の救助活動と、イラクの人質の事件が、共にただ待ち、経過を見守るしか出来ないものであった為に、何をしていても気になってしまい、その気持ちをここに書こうと思ったが、それすら出来なかった。
でも、イラクの事件が報道の通りであれば、もうただ虚しいだけである。他の人の制止を振り切り、その事が命取りになってしまったのなら、彼の取ったむこうみずな行動は、確かに不用意だったかもしれない。ただ、その事で、彼の実家に中傷の手紙が多く届いていると聞く。ご家族はあまりに気の毒だ。
どう釈明し命乞いをしても、身代金を提示しても、聞く耳を持たない、狂信的な無慈悲な人間もこの世にはいるのだという現実には、本当に寒気がする。
全く別な事件ではあるが、「命」というものを、ここまで両極に、同時的に感じさせられたという事も珍しい。
*今、書き終えてニュースをつけたら、「遺体発見」の今朝の報道はどうやら別人と判明したらしい。良かった!!一縷の望みをつないで、どうしても助かって欲しい。
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